100 年前にロシアの研究者が実験で、ウサギにコレステロールを食べさせたところ、動脈硬化が起きたとのこと。これをもって「コレステロールが高いタマゴ=動脈硬化の原因」の図式が広まったそうです。そもそもウサギは草食動物。動物性脂質であるコレステロールの体内調整機能がないので、人間とはまるで違う結果になるとのこと。
体内のコレステロールのうち、食事から摂取しているのは一部にすぎず、8 割程度は肝臓など体内で作り出しています。コレステロールは体に良くないと思われがちですが、細胞膜を構成するほか、脂肪の吸収に必要な胆汁酸や性ホルモンの原料となり、体には欠かせない成分なのです。
だからといって人間はいくらでも食べてもよい、というわけにはなりませんが、1日1~2個のタマゴであれば多くの人には影響しません。タマゴには脳の機能を高める「コリン」や目に良い「ルテイン」などの栄養素や良質なタンパク質を含み、ビタミンC 以外の栄養素が含まれており、「完全栄養食品」ともいわれています。摂取を控えすぎるとプラスよりもマイナスの方が大きくなってしまう可能性があります。必要以上に怖がる必要はありませんが、既にコレステロールが高い人は吸収しやすい体質の可能性があるので、控えめにタマゴ料理を楽しんでください!
参考文献:菅野・近藤ら、「タマゴとコレステロル~科学的根拠に基づいた知見~」
JA全農たまご株式会社 たまご通信 たまごの栄養
ロメインレタスはコスレタスとも呼ばれている原産地エーゲ海コス島のキク科の野菜で、ロメインレタスの「ロメイン」は「ローマ」という意味です。
まだまだ日本人には知られていない野菜のひとつかもしれませんが、葉酸・β- カロテン・食物繊維がレタスの倍!の栄養が含まれているのです。アメリカの研究では、葉酸とビタミンB12 を多く摂取すると、肺がんになる確率が下がるという報告がされています。
β- カロテンは抗酸化作用がありアンチエイジングで注目されている栄養素のひとつです。食物繊維は糖の吸収や油の吸収を緩やかにしてくれますので、お酒の場では欠かせない一品ですね。
乾杯の前に、ロメインサラダを食べて心も身体も健康にしませんか?
ちなみに葉酸とビタミンB12 は、どちらも水溶性ビタミンなので、たとえロメインレタスをたくさん食べたとしても、過剰症はないのでいつまでも美しさを保ちたい!と思っている方は、朗報ですね。
参考:カロリーSlism、ビタミン/栄養素116
「食品・栄養・調理のこと」
グリコHP 栄養成分ナビ/野菜情報.net
我々にとっても馴染みが深い「からあげ」は「唐揚げ」または「空揚げ」と書き、江戸時代初期に中国から伝来した普茶料理(ふちゃりょうり)では「唐揚げ」と書いて「からあげ」または「とうあげ」と読んだそうです。
から揚げといえば、鶏肉!
鶏肉のたんぱく質は、アミノ酸バランスに優れており、筋肉のもとになる筋たんぱく質を構成している必須アミノ酸であるBCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)や、肝臓の機能を高めたり、肝臓に脂肪を溜めにくくしたりするのに役立つメチオニンが豊富に含まれています。また、多彩で豊富なビタミン・ミネラルを含み、特に粘膜を強くするビタミンA や、アンチエイジングのビタミンE も豊富に含みます。
更に、鶏もも肉の脂肪に含まれる不飽和脂肪酸は、血中コレステロールを抑えてくれるため、血栓予防の効果が期待できる優れものなのです。
揚げ物の中では油を吸いにくい「から揚げ」にすることで、鶏肉のヘルシーさを保ちつつ、丈夫なからだづくりに欠かせない良質なたんぱく質がしっかり摂れるメニューです。揚げ物大好き!でも身体に悪い!?と肉や揚げ物を控えている方、本日より「から揚げ」解禁です!!
参考資料:日本から揚げ協会
カロリーSlism おいしく健康をつくる あたらしい栄養学/吉田企世子、松田早苗監修(高橋書店)
アミノ酸大百科 味の素株式会社
シャキシャキっとした歯ごたえで、原産である東南アジアへ行くと、青菜炒め=空芯菜の炒め物が出てくるほどメジャーな野菜なのですが、まだまだ日本では馴染みがない方も多いかもしれません。でも、食べたことがないなんてもったいない!この空芯菜、茎は空洞ですが、栄養はぎゅっと詰まっています。
疲労回復ビタミンであるビタミンB1や汗とともに失いやすいカリウムが含まれており、夏バテ予防にピッタリ。そして、細胞や血管の老化を抑える抗酸化成分のβ-カロテン・ビタミンC・ビタミンEが揃って含まれているのもポイント!日焼けや肌あれ等の肌トラブルの改善を始め、ストレスの軽減、動脈硬化や生活習慣病を防いだり、がんの予防効果も期待されている栄養成分です。
この3つの成分が揃うと、相乗効果によって単体でとるより、抗酸化力がアップ。特にβ-カロテンとビタミンEは脂溶性のため、油と一緒にとることで吸収率が高まります。「空芯菜を味わうサラダ」や「空芯菜の黒胡麻和え」のように胡麻と一緒にとることで、胡麻の油分により、抗酸化成分が体に吸収されやすくなり、パワーアップした抗酸化成分を無駄なくとることが出来ます。
また、空芯菜は鉄分も豊富で、赤身の肉や魚、貝類と一緒に食べると貧血予防に効果的。「空芯菜と牡蠣のオイスターソース炒め」は貧血予防にはもってこいの一品ですね。そして、なんといっても糖や油の吸収を緩やかにしてくれる食物繊維も豊富な「空芯菜」、日々の健康にもお酒の席にも心強い味方です!
これからの季節、旬を迎える「きのこ」。日本には4000~5000種のきのこが存在することを知っていますか?その中でも、食用は約100種、毒キノコは約40種、あとの大半のきのこは食べられるのか食べられないのかも不明なのだそうです。
みなさんは「きのこ」にどんなイメージがありますか。“低カロリー”だったり“食物繊維が豊富”だったり、なんとなくヘルシーなイメージがあるのではないでしょうか。
そんなイメージ通り、低カロリーであり、豊富な食物繊維により便秘の解消を助けてくれます。しかし、それだけではありません!
実は、食物繊維により血中のコレステロールの上昇を抑え、動脈硬化や脂肪肝を予防する効果や、きのこに多く含まれる不溶性食物繊維の一種、β-グルカンは腸内の免疫細胞を活性化し、免疫力をUP!風邪やインフルエンザの予防だけでなく、ガンに対する予防効果が期待できると注目されているのです。
さらに、お酒が好きな方に朗報!マイタケに多く含まれるビタミンB1はアルコールの分解に必要な栄養素。二日酔いを防ぐだけでなく、疲労回復にも力を発揮してくれます!また、脂肪の燃焼を促進するビタミンB2などビタミンB群が野菜の中で豊富なのもきのこの特徴の1つです。そして、肝臓の代謝や解毒作用を助けてくれるオルニチンも含まれており、特にブナシメジに多く含まれています。
ついつい食べ過ぎてしまったり、飲み過ぎてしまう方!「きのこ」はお酒のお供にもってこいの食材です。ぜひ美味しいお酒のお供に、旬のキノコ料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。